2016年11月30日水曜日

環境問題とエンジンオイル ロングライフのオイルについて

事情があって楽器になかなかさわれないので、自動車ネタばかりが続きます。来年には再開したいのですが・・。

今のゴルフは、ロングライフのエンジンオイルが使用されていて、2年毎または30,000㎞交換でいいらしい。ヨーロッパでは環境保護や資源保護の観点から、こういうものを開発し使用していると言う。


それで支障がないのなら、確かに優れたものだと思う。

普通はオイルを交換すると5,000㎞か1年の早いほうというラベルがぺったり貼られる。
先日、カー用品販売店へ行ったら「オイルは3ヶ月もしくは3,000㎞で交換がおすすめです」とありました。
それはちょっとやりすぎじゃないですか、黄○帽○さん。

日本車では5,000㎞交換が常識のようになっているが(最近、新車は買ってないので違っていたらごめんなさい)、欧州車はゴルフ2の段階(1990年代初め)で既に、マニュアルには「15,000㎞交換」と書いてあった。ゴルフ4も同様である。
ところが、「こんな15,000㎞も走られたらかなわん」とファーレンは考えたのか(いや、日本の交通事情ではこれはあわないと考えたのでしょう)、しっかりと「5,000㎞交換」というラベルをしばらく貼っていた。ゴルフ4でも最初はこれを続け、そのうちいつのまにか「15,000㎞交換」というラベルになっていた。

しかし、今の車は30,000㎞交換でいいというのは驚きである。

日本車もこれを使えばいいのにと当然思う。

ところが、これを単純に日本車にも適用するのは危険であるという主張がある。
理由は、

①基本的に欧州車はエンジンの構造上オイルを消費するので、途中で頻繁に継ぎ足すことが前提となっているというもの。

②このオイルは、組成上エンジン内で少しずつ燃やすようにしているので、途中で頻繁に継ぎ足すことが前提となっているというものもある。

「どっちやねん」という感じだが、いずれにせよオイルが減ることが前提なので、継ぎ足すことによって性能を保つ。それでも短い期間で交換するより経済的であるということらしい。

①の主張はネットでよく見られる。確かにゴルフ2はオイル消費が結構多い車で、特に10万㎞を超えてくるとさらに激しくなる。そのため継ぎ足し用に、市販の4㍑缶を常備していた。
しかしゴルフ4は、2年間たっても、ほとんど減りません。走行距離が8万㎞を超えたあたりから減るようになったが、それでも2年間(2万㎞走行)で1㍑缶を一本は使わない。確かに3万㎞走れば、1㍑以上継ぎ足すかもしれないが、それで性能を確保できるのだろうか。まして、車が新しいうちは3万㎞走ってもほとんど減らないと思いますが・・・。
いや、使用状況が違う。欧州では、高速でふっとばすので減るというなら、このロングライフというオイルは日本の状況では確かに使えないことになる。

どうもネットの情報程度では、識者の意見を読んでも、このロングライフと称するオイルの正体は今ひとつわからない。


文科系素人の戯言なので、よくわかっている方は笑って読んでいただいて結構なものだが、ロングライフのオイルとは次のような物ではないだろうか。
ガソリンが燃焼すれば、必ず燃焼物が残る。残った物は気体と固体の両方があるが、気体の有害成分は昔はそのまま放出していたが、今は触媒等で吸着する。また燃焼の改良で有害気体は極力少なくするよう努力する。(燃焼温度を高くすると出てくる物、出なくなる物。反対に低くすると出る物、出なくなる物があり、難しいようであるが・・)
固体は、エンジン内に残る物はオイルで洗浄する。添加剤で分解できる物は分解して、エンジンの動きに支障の無いようなものにしていく。結果、時間の経過と共に、オイルの洗浄・分解能力は衰え、汚れがたまっていくようになり、オイル本来の働きが失われ、限界を迎える。
今のロングライフと称するオイルは、残る固体物の一部を添加剤で分解して、エンジン内で燃焼させてしまう形にしているのではないか。それで、オイルが減っていくので、継ぎ足していく。この場合、排ガスという点で問題が残りそうだが、オイル自体に残る汚れは少ないので、継ぎ足しを前提とするなら、長期間にわたって使用できる。
ですから先に書いた②が正しいのではないかと思うのですが、どうでしょうか。そして②なら、日本での使用も可ということになる。


まあ化学的なことはわからないのだが、一つ言えることは、ヨーロッパでは環境保護や資源保護に対する意識や監視が強すぎるため、このロングライフというエンジンオイルを開発さぜるを得なかったという背景があるということである。

21世紀初頭のヨーロッパの雰囲気は、ゴルフⅣのマフラーの形を見るとわかる。ご存じのようにゴルフⅣのマフラーはあえて90度下に曲げて、バンパーで隠し、排気が見えないようになっている。排気を見られること自体、避けたい雰囲気があったということである。排気効率から考えるとよい形ではないだろう。決してデザインの問題ではないように思うのだが・・。

このような強圧的な社会の雰囲気は、VW社が排ガス問題をおこす下地ともなっているように思う。(そういえば、この問題はどうなったのでしょう。欧米人同士でなあなあで終わりのような感じですが・・。これがトヨタがやったなら、アメリカも欧州もただではすまさなかったでょうね。)

こういう環境問題(他、移民問題など)に関しては、ヨーロッパ全体、理念が先行し、それに対しては反論もできないような雰囲気が形成されてしまっているように思う。
健全な状態ではないように感じるのだが。













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