2016年12月1日木曜日

ゴルフⅣ エンジンオイル交換時期は? 喧喧囂囂とした世界  



エンジンオイルについての、とりとめのない話です。

エンジンオイルは、関心のない人にとっては、「車検毎にかえるもの」以上のものではないと思いますし、そういう人も多いでしょう。 

私も、若い時は短めの距離でディラーで交換してもらったこともありましたが、ゴルフ4になってからは、若い時ほど走らなくなったこともあり、車検毎に交換するだけになりました。約2万キロ、2年ごとの交換です。それで17年目になりますが、エンジン関係はなんともありません。あいかわらず、黙々と回り、特にオイルを消費することもありません。


ただ最近、エンジンオイルを自分で交換したことをきっかけに、交換時期や銘柄・品質について調べてみたのだが、ここは様々な意見・感想が入り混じる混沌たる世界でした。

車種も乗り方も、そして道路状況や使用状況も違い、おまけに使用しているオイルのメーカーも銘柄、規格、粘度までもが違う人々が、それぞれ自分の経験から意見を言う。
議論がかみ合うはずもなく、「みんなが一致する正解」も出ないだろうと感じた。

車の整備に携わっているという人の意見も拝見したが、そういう専門家でも、いろいろな車のオイルの状態はわかっても、個々の車の使用状況は、わからないはずである。


厳密に言うなら、各車種毎に、各社のオイルを走行距離や走行状況を変えて実験し、細かい測定やエンジン内の状態を観察しないと結論は出ない。実際上は、そんなことは不可能である。




いろいろ読んでの、私の結論(じゃなくて感想ですね)は

どうやら、エンジンというものは、あまり極端なことや無茶なことをやらない限り、オイルの種類や交換時期がどうのこうので壊れるようなしろものではないということ。
大抵、車はエンジンが壊れる前に、電装関係やポンプ、足回りなどにガタがきたり、家族環境が変化して買い換えるので、エンジン自体は、オイルを車検(もしくは20,000㎞程度)毎に交換する程度でも20万~30万㎞は保ってしまうこと。

②ただしオイル交換をしないで、継ぎ足しだけで走り続けたり、オイル量の不足は、エンジンが壊れる原因となる。

③今の車は、純正オイルなら15,000㎞前後での交換でよいと、メーカー自身が公言している。また市販のオイルの場合は8,000㎞~10.000㎞程度で交換すればよい。

④「1年か5,000㎞の早いほうで交換」が常識のようになっているが、これは販売店等からの一種の刷り込みか、昔の感覚がそのまま残っているだけではないか。

⑤③は一応の目安だが、個人所有の車はどんな人にとっても、趣味的な部分や「大事にしたい」という思いはあるので、その人の嗜好や性格に合わせて、納得できるエンジンオイルを、気の済むような走行距離で交換すればよい。

というものです。 


以下、素人が感じるゴルフ乗りという立場からの、感触(意見ではありません)を書いておきます。

(1) 交換時期・走行距離について
①純正オイルを使用する場合
純正オイルの場合は、私のゴルフ君は、車検毎にディラーで換えるだけでした。2年毎、約20,000㎞弱で交換ですね。
マニュアルには15,000㎞交換とあり、これにはある程度安全マージンが取ってあると考えられるので、ほぼ許容範囲内の交換ととらえています。

このオイルの規格はわかりませんが、(最初は500規格を入れていたはずです。そしていつのころからか、値段から考えると504規格?いわゆる全合成油という怪しい輩でなく100%化学合成油を入れていたと思われます) 
日本での車の使用状況を把握しているはずのファーレンでオイル交換しても、「15,000㎞交換」というラベルを張ってきます。ディラーもこれで大丈夫と考えているということだと思います。
こういう乗り方を推奨はしませんが、17年目になりますが、支障は出ていません。
2年目後半のオイルは、見るのも嫌になるほど真っ黒になりますが、オイルは少し乗るだけで色は変わるので、色だけでは劣化の判断はつかないです。

日本車の場合も10年ほど前から、マニュアルには15,000㎞交換と書いてあります。軽自動車のマニュアルは10,000㎞交換かな。

確認のため昔の整備手帳を見たら、次のように書いてあります。
①1990年式 ゴルフ2 CLI →半年もしくは15,000㎞交換 
②2002年式 ゴルフ4 GTI → 一年もしくは15,000㎞交換
③2005年式 カローラスパシオ一年もしくは15,000㎞交換

何と、ヨーロッパでは約30年前に、日本でも(わかった範囲だが)12年以上前から、既に15,000㎞交換が標準になっています。
日本のメーカーも、純正オイルならこれで十分と考えているということだと理解します。 

なお、「シビアコンディションというのがあって、これに該当する場合は7,500㎞で交換しろ」という、たぶん技術的見知からの親切な記述があります。

ネットでも「日本車はシビアコンディションなので、やはり早めに交換を」という意見が結構多い。なかには「この場合は5,000㎞ いや3,000㎞交換でもいい」というのも見られます。

一応、トヨタがとらえているシビアコンディションをあげておきます。



問題は「短距離走行の繰り返し」という項目である。
水温や油温が上がらないないまま、走行を終え、それを繰り返すという使い方は、車に良い影響がないというのは理解できる。

ただ地方では、だいたい平坦な道が多く、ストップ&ゴーもそれほど頻繁ではないので、水温・油温なども数㎞で上がって安定する。1回の走行も通勤・買い物3㎞などというのは稀で、大抵は8㎞以上は走ることが多い。地方での使用は「シビアコンディション」というには、少し外れる使い方のように思う。

だいたい都市部での普通の使用でシビアと言われるなら、世界の都市で使用されている車はほとんどシビアになって、問題化するだろう。また日本は「高温多湿だから」という意見もあるが、熱帯や砂漠地帯、寒帯では、はるかに過酷な状況で使われている。日本などの気候は温暖で良好なもんである。

結局、日本ではシビアコンディションに該当するのはパトカー(待機でのアイドリングが長い、急発進、急停車が多い、のろのろとしたスピートーでの巡回、暖機をするまもなく署を飛び出す等)などの一部の車だけだと思う。


日本の普通の使い方で、2年間で15,000㎞~20,000㎞程度の走行は、車検毎の交換で、それほど心配する必要はないように思うのだが・・。  



②店頭売りのオイルを使用する場合
普通の店頭売りのオイルは、1万㎞程度で交換した方がいいように思います。あまり高価なオイルを使用するより、普通の部分合成油程度でもいいので、8.000㎞~1万㎞くらいで交換した方がいいです。
今でも5,000㎞交換とよく言われますが、5.000㎞は、急加速、急減速して山道で爆走している人以外は、少し早い感じがします。

3.000㎞で交換する人もいますが、3,000㎞というと、ちょうど粘度が下がってきてエンジンもいい調子で回る時なので、新車時以外は、もったいないです。

またオイルは空気に触れると酸化するので、乗らなくても1年で交換が必要だと言いますが、空気による酸化は心配しなくても良いと思います。シャーレにでも入れて外で空気にさらすのなら別ですが、エンジンという閉鎖的な空間に、オイルや添加剤を大きく酸化させるほどの酸素があるとは思えません。
さほど乗らないのなら4年ぐらいでも交換の必要はないと思いますが、大抵、その前に車検時に交換させられてしまうのが実情だと思います。

普通のオイルで4~5万㎞以上走り込んでも大丈夫という意見については、たぶんそうなんだろうなとは思います。その場合は長い目で見ると影響が出るともありますが、普通、車を手放すのは、エンジン以外の部分で故障が頻発するようになるのがきっかけになることが大部分です。エンジンが壊れて手放したという話は、あまり聞きません。
だいたい15万㎞も走れば、エンジンよりも他の部分で故障がでてきます。それぐらいの走行距離ではエンジンに影響があるかどうかはわからないです。

それに先にも書きましたが、日本は車検制度があるので、田舎のお爺さんの軽トラであっても大抵、2年ごとにオイルは交換してしまいます。この話は、何か業務用に使われている車両でそういう場合があるという特別な例と考えた方がいいでしょう。

ご自分の車だったら、こんなことはやらないんじゃないかなあ。

 
(2) オイルの銘柄についてオイルは上を見るときりがないし、下は下で安いオイルがあります。
基本的にゴルフや日本車はそれこそ赤道直下から、乾燥地、湿地帯、寒冷地まで、世界中で売りさばいている大衆車です。そんな車の全部が全部、高級なオイルやディラーで純正オイルを交換しているはずはない。

オイルの銘柄に関しては、神経質になる必要は無いと思います。
「純正以外は使うな」とか、
「継ぎ足しに、違う銘柄を混ぜるなぞ言語道断」
という厳しい人もいるようだが、んなこたあ、ないでしょう。

マニュアルを見ると、
粘度は、ゴルフ4は、5~10W-30~40の範囲
    ワゴンRは、0Wー20が指定

規格は、 ゴルフ4はSF SG でよいとある。
    ワゴンRはSNが指定

なので、粘度と規格を守れば、この範囲なら何を入れてもかまわないということだと思います。



ただゴルフでの感想ですが、エンジンのフィーリングの良かった順で並べると
①ファーレンでの純正オイル 
  →100%化学合成の値段も高いやつ
②自分で入れたカストロールのエッジ5W-40 
  →例の全合成というちょっと怪しげな物
③整備工場で車検時に入れてくれたオイル
  →たぶん部分合成程度
の順になります。たぶんそのまま品質の違いなのでしょう。


どう違うのかを言い表すのは難しいのだが、

③の整備工場のは「ぼく、あまり細かいことは気にしないんですよ。でもちゃんと回るでしょう」

②のカストロールは「私、腰は軽いですが、ちょっと頼りない感じしますかね。まあ万人向けなもんでね」

①の純正は「えっとですね、このエンジンを精密に回すには、オイルの成分に綿密な計算と配分が重要なんですよ。こうすると落ち着いて回るでしょう」という感じ

ただ、この違いは、毎日の通勤の途中でひそかにオイルを入れ替えられても、すぐにはわからない程度の違いでしかありません。言われれば「ああ、そうだろうと思った。どうもフケが違うなあと感じたんだよ」という程度のことです。

しかし、そういう微妙なフィーリングが気になる人は、もっといいオイルが売られていますので、それを入れるか、そういう高価なオイルをどうせ使用するのなら、餅は餅屋、ファーレンにまかせるのが一番ということになります。


(3) 最後にもう一度結論らしきもの
結局、ゴルフのエンジンオイルは、ディラーで交換する(=純正オイルを使う)のが車にとって一番いいです。
メーカーはエンジンの特性もよくわかっており、VW社も(たぶん日本メーカーも)それに対応して純正のオイルを開発している。それを入れるのがベストですよ。 

ただしディラー交換は割高になるので、純正が手にはいるなら、自分で交換するのもありです。そして、オイル量だけ気をつけてマニュアルのとおり、15,000㎞走ればいいです。そして、厳しい使い方だと感じたら、もう少し早めに10,000㎞前後で交換すればよいと思います。

次には規格を満たしたオイルを、店頭で買ってきて、先に書いたような交換時期、10.000㎞で交換するのがベターです。

そして高価な高級オイルを町工場でいれるくらいなら、ディラー交換がいいんじゃないですかというのが私の結論です。 


何度も書きましたが、オイルは「1年ごとか5,000㎞交換の早いほう」というのは、古い常識だと思います。見直してもいいんじゃないでしょうか。
そういえば先日、黄色い帽子さんに行ったら「オイルは3ヶ月毎、3,000㎞交換がおすすめです」とありました。ちょっとやり過ぎじゃないですかね。

※と思ってネットを見ていたら、本当に3.000㎞で交換しておられる方が結構いるのにビックリしました。
車を大事に使う方が多いんですね。

ただ最初にも書きましたが、この問題に関しては、世の中には「おおらかな人」から「繊細な人」がいますので、、エンジンオイル交換も「車趣味」の一つと考えて、みなさん、自分の気の済むようにやりましょうよ。

エンジンオイルに関しては、技術的知識を持っている人でも、他人のどういう使われ方をしているかわからない車を見もせずに、意見を言えるはずもありませんし、メーカーのエンジン開発の専門家でも、自分のかかわっているエンジン以外は、口を出せないんじゃないですか。

ネットでは決めつけるようにして蘊蓄を披露し、相手を罵倒する人もいますが、自分の意見は意見として、他の人の意見もそれはそれとして、ワイワイ ガヤガヤと楽しめばいいと思うんですがね。

以上が、私のオイルに関する感想でした。



























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