2013年3月23日土曜日

欧米人の価値観⑦ 夫婦と愛情


 「日本人は,夫婦になり子供のいない間は,男女の関係だが,子供ができるとすぐにお父さん,お母さんの関係になる。なぜ西洋人のように夫婦としての関係をいつまでも保たないのか。外人は,男女の関係を何歳になっても持ち続け,子供がいても二人での生活をエンジョイしようとする。」というような意見があり,西洋人のこのようなる面をよいものだと礼讚し日本でも実践しようとする人がいる。そしてなぜ日本人は奥さんに「愛している」とか言わないのだ・・等という外国人からの批判もある。

  古代ギリシャ人は,愛というものを4種類に分類した。第1は,男女の愛,これは性的な欲望がベースにあるもので性愛と呼ぶ。第2は家族への愛,第3は友人への愛,そして最後は神への愛(神からの愛)である。

欧米人の価値観⑥ 自由と運命

「運命はかえられる」という言葉が、洋画を見ていると結構頻繁に語られることが多いのに気付く。日本人にとってこの言葉は、「生きていく上では、いろいろな障害やトラブルもあるが、強い意志をもてば、道はひらけるものだ」という感じで捉えられており、いわば、流れに流されるだけでは駄目だよなあという感じの、日常的感覚の中で当たり前の言葉としてとらえられるものである。

しかし、洋画では、この言葉が結構繰り返し何回も、なにか自分に言い聞かすかのように使われている。この執拗さは少し気になるところである。

欧米人の価値観⑤ キリスト教的死生観と心臓移植

先日、アメリカの映画を見ていて、埋葬時に、「もとの土塊にかえる」という言葉があった。今更ながらだが、欧米人にとって、肉体はもともとただの土塊にすぎないという事実を思い出させられた。

デカルトがこんなことを言っている。
「この世の中に確かに存在していると言えるものは三つしかない。それは 物質 魂 神である」そして「人間のみが物質と魂が融合した存在である」

彼の考えによると、水や土、山や海など自然界の物はもちろん物質なのだが、動植物も土や岩と同じく、ただの物質にすぎない。動植物は成長し、動き回るわけだが、それはただの物理的・化学的な反応でしかないと考える。

動物、植物という訳語は、明治の先人が考えたものだが、思想的背景をよく考えてつくったことがわかる。