2015年7月21日火曜日

チェロという楽器 魂柱は楽器にぴったりとは接触していない

先日、裏板の修理を頼んだときに、魂柱と駒も交換となった。魂柱は20年ぶりぐらいの交換である。

その際、弾きやすく調整してもらったことは、既に述べたが、はずした今までの魂柱を見て思ったことを書いておく。

今まで、魂柱の接触面は、楽器のアーチにぴったり全面的にあっているものだと思いこんでいたが、どうも違うようである。
 
A面



B面
なんとかわかりやすいようにと思い、何度が写真を撮ってみたが、技術がないのでうまく撮れないのだが、接触面は、肉眼で見ると、白っぽいところとやや色が濃いところがある。


白っぽいところがきちんと接触して振動を伝えてきたところで、色の濃いところはわずかに浮いていて、振動を伝えてはいなかった部分と考えられる。どう見てもきちんと接触していた部分は、多く見積もってもA面で35% B面で60%ぐらいである。

考えてみれば、楽器の裏面は、直線的もしくは平面的ではなく、三次元的なカーブを描いている。そこに100%ぴったりと接触させるというのは、たぶん腕の良い職人さんでも至難の業というか不可能なんだろうなという気がする。この魂柱は、楽器を購入した東京の楽器屋さんで立ててもらい、そのまま、なにも思わずこれで20年近くひいていた。見た目にはきちんとあっているように見えていたのだが、魂柱とはこんなもんなんだろうね。


※ もう、20年以上前になるが、隣県(当時はM市、今はK市に移転している)のS店に、1代目の楽器の魂柱を立ててもらったときは、明らかに見ただけで接触面に隙間があり、楽器のカーブにあっていない立て方(おまけに木目もあっていない立て方)をしていた。
ここはもう二度と行ってはいけない類のお店でした。


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