2018年2月7日水曜日

国歌「君が代」について

北陸地方も、ここ数年は雪もあまり降らず、時には冬でも晴れ日が続き、「東京みたいだ」などと呑気にかまえていたら、久しぶりの大雪である。
なんとなく家に閉じこもりしんしんと降る雪を眺める感がある・・というわけで久しぶりにブログを更新します。

話は「君が代」についてである。ただし君が代は国歌にふさわしいかとか、君が代の「君」は誰をさすのかとか、お前は右か左かという例の議論ではありません。
歌詞に注目が集まりがちですが、主に旋律についての私の素朴な感想です。

①メロディーは何とかならんのかと思うこと

ア)終わり方が変?
私は、小学1年生の最初、音楽の時間に校歌とともに「君が代」を習った。確か教科書の最終ページに載っていたと記憶している。

 
初めて聞いた感想は、「えっ これでおわり?」である。

この曲は、レで始まり、レで終わる。既に西洋音楽に耳が慣れていたのだろう。何ともおさまりの悪い曲に聞こえた。「ラーソミレーミレドーー」だったらいいのにとか思った。


イ)歌いにくいこと
男性にとって高いレはとても出しにくいです。「ちよに やちよに」の「や」とか、「さざれ いしの」の「い」などですね。そして最後の方には、高い音が続きます。こらへんは一オクターブ低く発声している人も多いんじゃないでしょうか。転調したらだめなんですかね。


ウ)メロディーが変?
基本的にこの曲は、 四七抜きと呼ばれる日本独特の音階(ファとシがない、ただし君が代には一つだけシがある)で成り立っている。雅楽などもこの四七抜き音階らしい。
耳が西洋音楽に慣れているからだと言い聞かせても、なんともいえないメロディーと中途半端な終わり方は今でも違和感は残ります。

でも、私はこれでいいのだろうと思います。
現在、日本以外の国の国歌はすべて、西洋音楽の影響を受けています(厳密に言えば君が代も・・ですが)。
あの何でも中国化してしまう中国でさえ、 国歌は行進曲風です。君が代のような独特なものは、他に見ません。国家としての独自性を感じさせるのは、君が代のいい面だと思います。

ただ大抵の国歌のメロディは、気分を高揚させるものが多いようですが、君が代は、歌ってもちっとも気分は高揚しません。
反対に気持ちが落ち着くことも清明になることもありません。
「重厚な歌」だと評価する人もいますが、私はそうは感じないなあ。 

この曲はどういう歌い方、発声が正解なのでしょう?
謡曲風に、あるいは歌会始の和歌の読み方のように発声するといいのでしょうか。
日本的な発声があるのなら、そういう歌い方をすればいいのに等

なんとなく、もやっとした感じが残る点は残念です。


②歌詞はこれでいいんじゃないかと思うこと
いろいろと言われる歌詞ですが、自国の安寧と繁栄を願うだけの、日本人らしい謙虚で上品な歌詞だと思います。この歌は、905年(延喜5年)に編纂された古今和歌集 巻七におさめられた「我が君は 千代に八千代に さざれ石のいわほと成て 苔のむすまで」が始まりらしいです。

「君」は誰とかよく取りあげられます。
国歌として成立して終戦までは「君」=「天皇」と思いみんな歌っていたはずです。現在でも天皇陛下を指すのなら、それはそれでいいんじゃないかと思います。
戦後の天皇陛下は、「日本国の象徴、日本国民統合の象徴」という位置ですから、天皇陛下=日本で、天皇が象徴する日本国家と日本人のつながりが、末永くつづきますようにという意味ととらえています。

いろいろな意見はあると思いますが、外国の歌詞の何とも過激な言葉を読むと、君が代の歌詞は奥ゆかしいもんだと感じますが・・。





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