2015年10月13日火曜日

パピヨンという犬② 去勢をしなかった理由(オスの場合です)

犬の去勢の問題は、その是非は飼い主の考えや飼育環境から、それぞれが結論を出せばよいのだが、なかなか、悩ましいところである。

今の犬を飼う前には、去勢など思いもしなかった。
ところが獣医さんからは、結構、強くすすめられるし、ネットも当時は「するのは当然」という声が強かったように思う。 
ただ最近はデメリットもあるので、考えて判断しましょうという記事が増えているようだが。

結局、去勢はしませんでした。
 当時、去勢によるメリットは次のようなことが言われていた。 

①多頭飼いによる望まない妊娠の予防
②高齢犬になったときにかかりやすい疾患の予防
  前立腺肥大  肛門周囲線種及びそれにともなうガンの予防、睾丸腫ようなどの予防
③マーキングや排尿時の足上げをしない犬になること
④性格がおとなしくなる。噛まない等
⑤発情期に犬が苦しむ。ストレス予防
10歳になりました。まだまだ元気だよ

このうち、②~④に関しては、なんとも納得がいかなかった。

②は確かにそうだが、高齢になって前立腺や睾丸の癌になる確率など、どれほどのものであろう。可能性はあるだろうが、だからといって切除はどうなんでしょうね。

「あなたは将来、睾丸に癌ができる可能性があります。」

これは、全部の男性にあてはまる。だからといって、切除という話にはならない。人間の場合、子どもを望まない人はパイプカットはしても、睾丸切除する人はだれもいない。
 飼い犬は繁殖はしないからという話はあるが、だからといって切ってしまえばよいというのは乱暴な話である。

それに前立腺癌に関しては、去勢した方がむしろ可能性が高くなるという結果が出ているようである。

残るは前立腺肥大の問題だが、痛い思いをさせて、全身麻酔までして手術をし、将来、ホルモンバランスを崩し体調不良=精神不安定な状態になる可能性をおしてまで、去勢するメリットは、ないように思えた。

「ご主人 私を呼びましたかああああ」
③はしつけで解決できる問題というより、足上げしておしっこするのが困る人はメスを飼えばいいんじゃないだろうか。
ちなみに家の犬は、ベランダか散歩の時しかおしっこはしない。家の中ではしないようにしつけている。

④にいたっては、去勢によって性格がおとなしくなるなどという事を期待して手術すると、まず期待はずれになると思います。中国の「宦官」を見ていると、とても性格がおとなしくなるとは思えません。まあ司馬遷のように歴史に残る人もいますが・・
攻撃性は、男性ホルモンだけが関係するものではないです。ライオンも獲物を狩るのはだいたいメスの仕事ですしね。メスの犬も攻撃性の高い子はざらにいるので、これもしつけで考えなければいけない事項だと思います。

まあ、正直、去勢しなかったのは、男性として「金○とるのかあ」という話には、 何か本能的に拒否感がわいたので、しなかったというのも本当のところである。(女性には、この感覚はわからないようで、妻は最後まで「したほうがいいんじゃない」と言っていた)

⑤に関しては、そこを苦しむのが雄の宿命だろうというのは別にしても、「えーーと、君は発情なんてあるのかね」という感じで、特になにも感じなかったな。

とんびにねらわれるの図
このあと低空まで旋回してきて
「チェッ ちょっとでかいぜ」
という感じで去っていきました。
トンビ恐るべしですね。
結局、去勢手術をすすめる理由には、去勢にメリットがないわけでもないようだが、その理由に乗っかって金儲けをしようという獣医側の事情のほうが大きいように思う。

また、欧米人は家畜を飼育してきた伝統が長い。その際、肉にする雄は生まれた時に去勢するのが原則である。去勢するのに慣れており、抵抗感がないというのも、広まっている理由の一つだと思う。

日本人は日本人の感性で考えていけばいい問題のように感じる。

というわけで、去勢はしなかったが、特に変な悪癖もなく過ごしてきた。先日、十歳になったので前立腺の様子をみてもらったが、問題なしということで、まあ一安心である。

特に病気もすることなく、この年齢を迎えた。
今日も、河原の広場を元気に駆け回っています。


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