2021年3月5日金曜日

欧州車は、なぜエンジンオイルを消費するのか

(素人の無駄に長い、要点の定まらない文章です)

「欧州車は、日本車に比べオイルを多く消費する」

これは、私がゴルフⅡを購入した30年も前から言われ続けてきたことです。

理由はエンジンのピストンとシリンダーのクリアランスを、 ドイツ車は高速での負荷状態で最適なクリアランスになるようにしている。そのためドイツ車を街乗り中心の日本で使用すると、クリアランスが多めになりオイルを消費する。また高速では、国産車はクリアランスが小さくなりすぎるので、熱ダレを防ぐためガソリンを多めに噴射し冷却させるので燃費は伸びないが、ドイツ車は燃費が伸びる」というものです。


今でもこういう説明をディラーはしているようです。

しかし漠然と理解していたんですが、あらためて説明を読むと、ドイツ車は車の速度域が速いドイツで使う分には、オイルの消費も少なくすむが、日本で使うとオイル消費が多くなるということになりますが、そうなんですか。

「欧州車はオイルが減る」というのは「欧州車は日本で使うとオイルが減りやすい」が正しい答だったんですね。

それにしては、昔から取扱説明書に「この車は1000km(もしくは2000㎞)で1L減りますぜ」と明記されていますが、これは日本向けに付け加えたものなんですか?

そうとは思えないなあ。


だいたい、日本の乗り方でも減るかもしれないけれど、ドイツのように時速200Km近くで何時間もすっ飛ばして、翌日も同じように帰ってくるという使い方のほうが、オイルは減るんじゃありませんか。

うーーん?

 

ところが、最近は、オイルの消費に関しては、次のような説明がされることが多くなっています。

問 「初めて、VWの車に乗りましたが、すぐにオイル不足の警告がつきます。だいたいオイルが1000㎞で1Lも無くなる感じです。ドイツの車ではこれが普通なんでしょうか」

答 「欧州車は環境問題の解決のため、オイルは2万km無交換で大丈夫となっています。少しずつオイルを燃やす仕様になっており、減ったオイルはつぎ足すようになっています。心配は無いです。取扱書にもオイル1000kmで1L消費すると明言してありますので、あなたの車は普通です。以上」


ようするに、ロングライフオイルになったので減るのは当然という答ですね。

ふーん、これも納得できるようなできないような。

ロングライフのオイルの使用は、他の欧州車も同じです。(走行条件は国ごとの違いはありますが)、日本車だって、かなり以前から、取説にはオイルは1万5千kmで交換となっています。ロングライフ化しているのは、欧州車に限らないのです。

しかし、オイル消費が指摘されるのは欧州車であり、特にアウディ・VW車は、欧米の掲示板でも「すごく減るんだけど」と消費の激しさが問題視されている様子があります。それはなぜなのでしょう。だいたい、オイル消費の原因についての説明が時代によって変わるというのも、変な話です。


結局、オイルが消費するのは、

第一にピストンとシリンダーのクリアランス

第二にロングライフのオイル

の二つの問題に集約されるようです。


(1) ピストンリングとシリンダーのクリアランスの問題

これの調整は、車の使われ方をどう想定するかで変わってきます。

昔から言われているように、欧州車、特にドイツ車は常用の車速が高く想定されるので、クリアランスもそれを念頭に調整されているのだろうと思います。エンジンが温まる前に使用が終わってしまうことも多い日本では、確かにオイル消費が多くなるのもしょうがないという感じもします。

またピストンリングは燃費にも関係してくるので、ここの調整を間違うと、今から10年ほど前の2.0LTSIエンジンのようにオイルの過剰消費をおこすこととなります。このアウディのエンジンは、アメリカでは集団訴訟がおき、和解ののち、エンジンのピストン、ピストンリング、コンロッド等々の部品を変更し、サイズまで変更したようです。日本のディラーはどんな対応をしたんですかね?

そして今でも燃費に敏感な社会の風潮を受け、VW社はクリアランスとピストンリングの張力を緩め、軽めに調整しているきらいはあるように思います。


(2) ロングライフのオイルの問題

このオイルは「少しずつ燃やす」仕様になっていて、継ぎ足し継ぎ足しして使うもんだと説明されます。

そのため 今の若い皆さんはオイルが減っても「ロングライフオイルだからこんなもん」とか「ロングライフオイルだから仕方ないですね」 という反応が多く、つぎ足すのは当たり前で減っても気にならないという、何か納得してしまっている雰囲気があります。

私は納得できないんですよね。


後でも書きますが以前19年間乗っていたゴルフⅣは、後半は504規格のロングライフのオイルを入れていました。そしてオイル交換は車検ごと、1.5万km~2万㎞でしたが、ほとんどオイルは減らなかったからです。

だいたい、取説にあるように1000㎞(もしくは2000㎞)で1ℓオイルが減るようなエンジンなど、欠陥エンジンだと思いますよ。

このロングライフのオイルって、何かうさんくさくないですか。あのVW社が言っていることをあなたは信じることができますか?


VW社は今でも免罪符のように、くどくどと「オイルは1000kmで1L減る」と取説に記述し続けています。

そしてVW社純正のオイルを使用しない場合は「故障してもしらんぞ」という意味の文章まであります。

純正を使いましょうという書き方をするメーカーはありますが、この書き方は一種の脅しともとられ、傲慢さも感じさせる文章です。そんな文章をなぜ入れるのでしょう。なぜそこまで純正を使わせようとするのでしょう。世界中で様々な階層の人が、様々な走行状態で使用することはわかっているはずの大衆車のメーカーが。

 

ここからは単なる私の推測ですが(今までのも推測だろというのはその通りです)、燃費・排ガス競争に勝とうとするあまり、ピストンリング張力を弱めるなどの操作を意図的に行い燃費の向上をはかる一方、独自にオイルを開発し、排ガス物質の中で処理しにくいものもオイルと一緒に燃やしてしまうことによって、両方の問題の解決をこころみ、そのことによって生じるオイルの消費問題については、ロングライフのオイルの特性として、いかにも環境に配慮したように説明している・・というのが本当のところじゃないかという感じがします。

まあ、素人の感想ですので笑ってくださいね。


私は、オイルは1万㎞以内でこまめに交換するほうがいいと思います。純正オイルを長距離交換しないまま走ってしまうと、緩めに(軽めに)調整されているピストンリングに悪さをして、オイルの消費がさらに激しくなる可能性は高いと思います。

使用するオイルは、504規格でもいいと思いますが、502規格もしくはSNやSP規格を満たしている程度でも十分だと思います。

もちろんVW社の言うことを信じられる方は、ロングライフのオイルを2万㎞まで使用するのもいいと思います。そのほうが確かにオイルの廃棄量が比較的少なく済むのは事実だと思いますしね。

長くなりました。私の言いたいことは以上で終わりです。


後は私の昔話ですので、もし興味があればのぞいてくださいませ😊。

私の(ものすごく乏しい個人的)経験によると、ゴルフのオイルの消費が多いという感覚はほとんどないです。

ゴルフⅡの時代は、日本車だろうが外車だろうが3000km~5000kmでオイルは交換してしまう時代でしたので、オイルが減ったかどうか気になる前に交換時期が来てしまう感じだった。ただ確かに10万キロ超えたころから「あれ、ちょっと減るなあ」という感じで1L缶を購入していましたが、それも二年で使い切る程度で「まあ10万キロも乗れば、日本車も減るんじゃないの」ぐらいに思っていました。


ゴルフⅣは、先に書きましたが、エンジンオイルに関しては優等生で、オイルを変えるのは車検時だけ(走行距離にすると15000km~20000km、交換はディラーなので、たぶん最初のほうは502規格、途中から504規格を入れています)、その間一切「継ぎ足しの必要も無く」「故障も無し」でした。(オイルの減りは、私は最低月一度はオイルスティックを点検します)

ひたすらガソリンを入れて、毎日毎日通勤のため走るだけだったが、本当にオイルの減りの少ない車だった。最後になると減り方が少し気になるようになったので、1L缶を購入するようになったが、それでも15000km程度走っても、全部は使い切れず1/3は残していた。減ったといってもオイルゲージの真ん中辺までになったらつぎ足していたので、たぶん車検までそのままにしておいても支障はなかったと思う。

 

今のゴルフⅦ君はですね・・・・。

まださほど走ってないので正直わかりませんが、確かに今までの車より消費する感じはあります。今は502規格を入れてみたので、また様子を見て報告しますね。

まあ「あんまりアホみたいに減るようだと、売り飛ばすぞ」と脅してはいますけどね。

 

ゴルフ君「毎月オイルレベルゲージを点検するご主人の目が怖いんですけど。たぶん私はそんなに消費しないと思いますよお。前のご主人はそれはそれは厳しい人で、少しの異常でもディラーへ持ち込む方で、オイルもしっかり純正で交換していましたから・・😰」


ワゴンR君「ぼくは、オイルは全然減らないから、ご主人はいつもレベルゲージを見て『減らないなあ。よしよし』と機嫌がいいですよ。そろそろ10万キロ突破しますけどね。大事にしてもらって、オイル管理がよかったからかなあ😊」




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