2020年6月30日火曜日

ゴルフ7の感想 その1 外装 内装

3000キロほど乗りましたので感想を・・。

(1) 外からみた印象
第一印象は大きくなったなあです。

ゴルフ2 全長3,985 mm 全幅1,665 mm 全高1,415 mm 車両重量1,030 kg
ゴルフ4 全長4,155 mm 全幅1,735 mm 全高1,455 mm 車両重量1,330 kg
ゴルフ7 全長4,265 mm 全幅1,800 mm 全高1,480 mm 車両重量1,320 kg 
                ※ⅡはCLI  ⅣはGTI  Ⅶはハイラインの数値です

実際見ると、数値以上に大きく感じます。
2から4に乗り換えた時よりも、7は縦、横とも大きく感じます。

 「でかゴルフ君」ですね。

特に全幅は広く、しばらくは慣れが必要です。

(Ⅶハイラインは、車体は大きくなっていますが、ⅣGTIと比べると、馬力は10馬力減ったものの、車重も10kg減と、ほとんど同じなんですね。そういえばよく似た加速をします。Ⅶは軽い感じ、Ⅳは迫力のある加速ですが・・ですからでかゴルフ君ですが、よくダイエット頑張ったねという感じです)

デザインはどうでしょうか。

後ろをかなり絞った造形です
これを「かっこいい」といってくれるのは、うちの嫁はんぐらいでしょう。
ゴルフは、ジウジアーロがデザインした初代とそれをリファインした二代目がかっこよろしいです。
その後は初代の形を踏襲しながら、あくまで実用車としての枠を守りながら、歩んでいきます。そして七代目に至っても一貫して、居住性(特に後席)やトランクスペース、後方視界等を犠牲にしてまで、かっこよさを求めることはしなかったのは、一種の見識だと思います。

一方、ドイツ人のデザイン感覚って疑問がつくのも事実です。機能美という美は生み出せても、美しいラインはひけない民族のような気がします。

そのため初代の美しいおもかげは四代目ぐらいまでで、五代目、六代目のデザインには、やや破綻が見られるようにも思います。ワッペングリルを採用したり、止めたりしていたのもこの時期ですね。なにか造形面で迷っていた感じがします。(五代、六代に乗っておられる方、あくまで個人の感じ方ですのでお許しを)

ドイツ人もそれは自覚していたようで、六代目ぐらいから、イタリア人デザイナー、ワルテル・マリア・デ・シルヴァを採用し、デザイン部門をテコ入れし始めます。そのためか、七代目の形とラインにはなんとなく、センスの良さがあるようには思います。(と書いてみたものの、もっとなんとかならんのかとは正直思いますけども・・。)

 

マフラーは二本出しです。たかが1.4リッターの大衆車に二本出しって意味あるんでしょうか。以前のVW社なら「この車のマフラーを二本にする技術的知見やいかに」と聞いてみたいところですが、今のVW社にそんな考えは無いように思います。ゴルフ8にも、フェイクマフラー的な成形をしていますから、たぶん「かっこ」ですね。1.2との差別化をはかりたかったのだと思います。

まあ、ちまたにあふれる他の二本出しの車も、大半は「かっこ」ですけどね。ゴルフ君には、そんな真似はして欲しくなかったなあ。

ちなみにこの車には、前任者がつけてくれたマフラーカッターがついています。もうそんな年でもないので、外そうとしたのですが、純正品らしく結構がっちり付いており、簡単には外せなくて、結果、心折れ、まあこのままで・・となりました。

外板は全体に薄くなっており、特に屋根やボンネット(こちらは歩行者保護の観点もあるのかな?)は、結構、ぺこぺこします。塗装も、ゴルフⅣに比べると薄くなっているようで、またよく見るとブツがあり、品質管理も悪くなっているように感じます。環境保護の観点から塗装の種類が変わったとも聞きますが・・。 

なんとなく、昔の堅牢な、石ハネなんぞで塗装は痛むかよ・・という感じのゴルフ君からはイメージが変わっていました。

 

(2) インテリアの印象
では、乗り込んでみましょう。
外が大きくなっただけあって、中も確実に広くなっています。また、さきほど「ペコペコだ」と書きましたが、乗り込んでしまえば、堅牢なゴルフ君は健在です。

ゴルフ7は「高級車並みの質の高い内装」という評価があります。確かに、最初は「ゴルフも高級になったものだ」と思いましたが、慣れてみると、メーター類にせよ、質感にせよ、やはり実用車の域は超えてないことに気づくようになります。「ピアノブラック」の内装とか称していますが、ようするに黒いプラスティックでしょう。

BMあたりの上のクラスに乗ったあとで見てみると、実に質素なものです。
ドイツ国民の生活水準の向上とともに、ゴルフもそれなりに成長したが、大衆車として分際は守っている感じです。

しかし、相変わらず内装は「真っ黒」 ですね。
ゴルフ4も、真っ黒な内装でしたが、ゴルフ7も真っ黒けです。本国ではいろいろな色の組み合わせが選べるんでしょうがね。お客の多様なニーズに答えようなんて、VWJは考えてもいないんでしょう。

シートは伝統でとても快適です。ゴルフ4君のシートより、私は好きですね。まあゴルフ4はGTIだったということはありますが、(当時の専門家は絶賛してましたが)正直、体に合わせにくいシートでした。

リアシートは、若干立ち気味なのに背中の部分は柔らかいので、シートに猫背ではまり込む様な感じになり、長く座っているとつらいと思います。私のは初期型なので、その後ここらへんは改善されてるのかもしれませんが。

ただリクライニングをつけてもいいのにとは、昔から思っていました。日本では低グレードの軽自動車でもかなり前から付いてますし、フォルクスワーゲンの他の車種にも付いてますよね。

ところがゴルフ君はMK8でも付いていないようで、ゴルフの技術陣には、なにか安全上の強いこだわりでもあるんでしょうか。まさか、ただ頭が固いだけで頑固に前例を踏襲しているだけということはないでしょうね。

ちなみに、リアのウィンドーは今だに完全に下まで下がり切りません。Ⅳよりは下がるようになりましたがね。行儀悪いですよね。

またこのゴルフは、後ろをかなり絞った造形なので、後方視界はⅣより悪くなっています。そのかわりなのか、センサーがたくさんつけられています。

機能面よりデザインをやや優先させるが、そのかわりに機能が補填できるようにするといった感じは、技術者とデザイナーの力関係なども感じられ「フーム」と思ったところです。




0 件のコメント:

コメントを投稿