ワゴンR 十年たちました (ワゴンR君の独り言です)

僕は、中古屋さんの室内に展示されています。

前は女の人が乗っていて、大事にしてもらいました。小さなお子さんを保育園に送り迎えたりして、忙しかったなあ。

でもお子さんも大きくなったのでお別れです。

どこにもほとんど傷やへこみもなく、ヘッドライトもキラキラです。
でも十年もたっているので、なかなか次のご主人が決まりません。

中古屋さんのお姉さんも「なかなか、売れないわねえ、きれいなのにねえ」と言って、時々、ワックスをかけたり、窓ガラスをふきふきしてくれます。
 

ますます、僕はピカピカのくるりんことなっていきました。
でも、売れません。

お姉さんも「値付けが高いのよねえ、あと五万安かったら売れるのにねえ」と言っています。


と、「お父さん、これなんかいいんじゃないの」という声が聞こえます。

「だめだめ、そんな古いやつ、こっちの方が新しいぞ」
「でも、きれいだよ、一度みてみなさいって」

で、ご夫婦で、僕の体を調べてくれて・・・・・・・

売れました！

 新しい、ご主人、決りました。また頑張りますよ。