2010年8月19日木曜日

アマオケの指揮者

   秋の演奏会の指揮者は、Yさんで、今までも何回か振ってもらったことがあるが、大変優しい方であった。

 今までいろいろな指揮者に振ってもらってきた。日本にはたくさんの指揮者がいるものだと思う。一握りの世界レベルの指揮者とともに、アマオケとプロオケの狭間で生きながら、好きな音楽にかかわっていく指揮者も大変多いことがわかる。純粋にプロオケの常任指揮者としての地位を固められない人たちなのだから、アマオケの指導法をもう少し勉強したらいいと思うのだが、プライドがあるのか、指導方法のへたなというか、たぶんそういうことをあまり本格的に考えたことがない人も多いように思う。

 
 アマオケの特色は、技量の差が大きいことはよく言われているところだが、音楽にかける意識の差も大変大きく、様々なスタンスや考えで楽団にそれぞれかかわっている。(時々ここらをうまくまとめられないと、内部分裂につながることは学生の時経験している)また、練習も不足気味というか、十分練習時間を取れない人も結構いる。練習に皆勤できる人もそんなに多くはないので、毎回、同じ指示をしても、直ってこないということなどがよくおきる。
   そのため、まず気を長く持って指導することである。前回、指導したことが直っていなくとも、何回も根気強くやれることが大切だと思う。なかには何回言っても自分の思うような形にならなくて、いらいら感をあらわにする人もいるが、こういう人はアマオケ指揮者には向かないと思う。なかなか思うとおりに仕上がらないので、最後には団員に罵声を浴びせてしまったS氏などは、アマオケ指揮者としては(というか社会人としてもだが)失格であろう。
   練習がなかなかできない忙しい中、仕事をやりくりして、なんとか出てきている人がアマオケでは大変多いということに、指揮者はもっと思いをいたすべきであろう。また怒りをあらわにすると、団員は萎縮して、かえって指が動かなくなるものである。 

   もう一つ大切な要素は、団員をうまく乗せていくということである。アマオケは、細かい技術的な部分はどうしても限界があるが、曲の感じはうまく指導すると、それなりに出せるものである。またできないところは、その場で基本に返り、何回も繰り返すなどのトレーナー的な要素も持っていることも大切である。

   指揮者は「将来は・・。」という思いが強く、アマオケ指導は本職ではないという意識がどこかにあるのだと思うが、アマオケ指導に対して、プロ意識と指導技術を持った指揮者が増えて欲しい。

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