映画の「シンドラーのリスト」は、ホロコーストというテーマが重く、また賞ねらいで作ったんじゃないかなどという勘ぐりもあり、今まで敬遠していたが、音楽を聴いたことがきっかけとなって、DVDを借りて鑑賞してみた。
感想は、言葉に表せない感動というものがあるということを知らされる映画でした。スピルバーグは真摯につくっていますね。そういえば彼はユダヤ系でしたね。また彼の映画監督としての力量もわかる映画です。エンディングまでも最後まで見ていたDVDは、これが初めてでした。
ただ、映画の話と離れますが、当時のユダヤ人への迫害・虐殺の責任をナチスだけに追わせようとする戦後の風潮は、私はあまり好きではない。個人の善意からユダヤ人を助けようとした人がいたのは賞賛すべきです。
しかし当時の周辺国の政府、イギリス、フランス、アメリカ等もユダヤ人に対しては冷淡であり、逃れてこようとしたユダヤ系移民を制限し、追い返すようなこ
ともやっていたことも事実である。ソ連や東ヨーロッパの国などは、ユダヤ人迫害の風潮に乗っかって、ドイツ人でさえ驚くような虐殺をやっているではない
か。
当のドイツ人でさえ、あれはナチスがやったことと限定し、今のドイツとは関係ないような態度をとりたがっている。
当
時、ユダヤ人への計画的虐殺がおこなわれているという情報は、イギリスもアメリカも知っていたと言われる。アウシュビッツへの鉄道網を爆撃するだけで、そ
の計画を妨害することはできたはずだが、最後までそのような行動は起こさなかった。理由は欧米人の根底にユダヤ人に対する嫌悪感があったためだが、そのた
め次の「 」のようなユダヤ人の動きもでてくる。「 」は他プログからの引用
当時のアメリカの政財界には、深く影響を与える地位にユダヤ系はいた。ところが
「ホ
ロコーストが行われていた間中、F.ルーズベルトに最も近い顧問の立場にいたユダヤ人は、大統領を説いて欧州のユダヤ人を救出したり、虐殺を止めさせるな
んらの努力もしなかった。それどころかその一人は、救出部隊をつくることに反対し、戦争犯罪を糾弾する声明書からもユダヤ人に関する部分を薄めて、ユダヤ
人に過剰な注目が集まることを避けたのである。欧州のユダヤ人を米国政府が助けようとすることで米国内で反ユダヤ主義が興ることを恐れたからである。」
ホロコーストに関しては、もちろんナチスが主たる責任者として責められるべきだが、その他の欧米政府も、それほど白い手をしていたわけではない。またあえて書くとユダヤ系自体、民族としての統一的な意志があったとは言えないのである。
今、イギリスやフランス、特にドイツの移民制限が緩やかなのは、最初は旧植民地とのつながりを切りたくないという政策上の理由があったからだが、この時(1930年代から43年頃まで)の後ろめたさもあるからではないかと感じている。
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